[開催報告]シンポジウム「無線および光ネットワークの融合」を開催しました
2025年3月3日(月)、早稲田大学 西早稲田キャンパスにて、シンポジウム「無線および光ネットワークの融合:実用化への期待と課題」が開催されました。本シンポジウムは、無線技術と光技術の融合によるネットワーク構築に焦点を当て、社会におけるシームレスで高速なデータリンクサービスと高性能センシング技術の実現を目指す研究者や技術者が一堂に会する場となりました。
開催概要
日時:2025年3月3日(月)10:00~17:40
会場:早稲田大学 西早稲田キャンパス(東京都新宿区)
参加形式:会場参加およびZoomによるオンライン参加(ハイブリッド開催)
主催:早稲田大学 6G光・無線融合ネットワーク研究所
シンポジウムの趣旨・プログラム
現代社会では、シームレスで高速なデータ通信と高性能なセンシング技術の需要が急速に高まっています。本シンポジウムでは、こうしたニーズに応えるための「無線技術と光技術の融合」によるネットワーク構築に焦点を当てました。
はじめに、川西教授より、先端国際共同研究推進事業(JST ASPIER)により実施している研究“Multi-physics based system design for future ICT networks”に係る紹介と、本シンポジウムの開催趣旨が説明されました。続いて、昨年末に刊行された『Handbook of Radio and Optical Networks Convergence』の各セクション編集者9名が講演者として登壇し、基本理論から最新の研究成果まで幅広い知見が共有されました。更にパネルディスカッションでは、講演者に加えて、ASPIREに参加する海外研究者がパネリストとして参加し、これらの融合技術を社会に実装する際の期待と課題について議論が行われました。
講演・パネルディスカッション
本シンポジウムでは、以下の著名な研究者が講演を行い、無線および光ネットワークの融合技術に関する最先端の研究成果について発表しました。
- Zhensheng Jia(CableLabs, USA)
- Ben Puttnam(Microsoft Azure Fiber, UK)
- 枚田 明彦(千葉工業大学)
- 久武 信太郎(岐阜大学)
- Thomas Kürner(Technische Universität Braunschweig, Germany)
- 菅野 敦史(名古屋工業大学)
- Hwan Seok Chung(Electronics and Telecommunications Research Institute (ETRI), South Korea)
- Paulo P. Monteiro(Institute of Telecommunications & University of Aveiro, Portugal)
パネルディスカッション
テーマ:「実用化への期待と課題」
モデレーター:川西 哲也(早稲田大学)
パネリスト:
- Ingmar Kallfass (University of Stuttgart, Germany)
- Fabian Thome (Fraunhofer Institute for Applied Solid State Physics IAF, Germany)
- 赤羽 浩一(情報通信研究機構 NICT)
- Zhensheng Jia(CableLabs, USA)
- Thomas Kürner(Technische Universität Braunschweig, Germany)
パネルディスカッションでは、無線および光ネットワーク融合技術の社会実装に向けた多角的な課題が議論され、今後の技術開発において国際的な協力が不可欠であることが確認されました。また、パネリストの豊富な経験を基に、学生や若手研究者に対する期待や、研究やキャリアにおける貴重なアドバイスが共有されました。
今後の展望
本シンポジウムを通じて得られた知見や議論を踏まえ、無線および光ネットワークの融合技術の実用化に向けた研究開発がさらに加速することが期待されます。今後も、学術界と産業界が連携しながら、新たな技術の創出と社会実装に取り組んでいくことが求められます。
※本シンポジウムは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)先端国際共同研究推進事業(ASPIRE)の支援を受けて実施されました。














